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SCENE001 「篠崎くん、週番でしょう」 昼休み。 浅葱の作ってくれたお弁当に箸を付けようとした直前、委員長の高瀬朱実(たかせ あけみ)に声を掛けられた。 その片手に黒い表紙の付いたファイル。週番が毎朝、職員室に取りに行くモノだといまさらながら思い出す。 高瀬が不機嫌なのは、フレームレスの眼鏡の奥を見るまでも無い。人形のように整った色白の顔も、いまは性格のキツさを現す材料に過ぎなかった。 「ごめん高瀬、忘れてたよ」 「これで何度目?」 片足がトントンとカウントを取っている。 「3度目かな」 「そう3度目、なんで私が篠崎くんの代わりに毎朝、藍原先生にグチられるわけ?」 藍原先生は、ボクたちの担任の英語教師だ。美人だけど高瀬と同じタイプで性格がめちゃキツい。 「悪かったよ、今日も遅刻ギリギリだったから」 「今日で最後にしてよ」 ポンとボクにファイルを手渡すとプイとターンした。 もう少し性格がかわいければ付き合ってやっても良かったんだが……なんて冗談が彼女の耳に入ったらきっと半殺しの目に逢うだろう。 「高瀬に怒られてやんの」 「ざまーねえな、睦月!」 「いひひひひひひひひっ」 友人の佐藤、鈴木、山田の三バカトリオが目をカマボコ型にしてニンマリ笑う。 「うるさいな」 ボクは、口を尖らせ改めて弁当の蓋を開けた。 《篠崎睦月、至急、進路指導室まで来るように。繰り返す、篠崎睦月、至急、進路指導室まで来るように》 いきなり教室のスピーカーがボクの名前を呼ぶ。しかもまごうことなきパンチの声である。教室がざわめいてボクに視線が集中した。 パンチというのは、泣く子もダブる学年主任のあだ名だ。当然、一昔前のヤーさんのようなパンチパーマに由来する。 ひねりも何にも無い。 「何やったんだ、睦月」 またしても三バカは、ニヤニヤとボクを見る。心優しい友人たちに心配している顔は一つも無い。 「さあね」 肩をすくめながら、タコのウインナー(海苔で鉢巻まで締めている)の入った弁当箱に蓋をする。 「俺たちが、食べといてやるから心配するな」 「だーめ、かわいい妹の作ってくれた、かわいい弁当をおまえらに渡すぐらいなら、隣の家のジョンにあげちゃうぜ」 「あっ、ひでーな」 そんなやり取りをして教室を出た。 「どうしたの睦月、パンチに呼ばれちゃって」 廊下で声を掛けてきたのは、隣のクラスの小杉希未だった。 「心配してくれる」 「まさか、ちょっと好奇心がうずいただけだよ」 腰に手を置いてグイと胸を突き出すお馴染みのポーズでボクの行く手を塞ぐ。 昔と違うのは胸の膨らみぐらいか。すっかり大きくなっちゃって。 希未は、家が近所なことがあって幼稚園に入る前からの知り合い。朝の浅葱との会話にも出て来た幼馴染だ。 「いったい、何をしたわけ?」 「さっぱり、見当が付かない」 大げさに肩をすくめて見せる。 「それで呼ばれるかな、普通」 「パンチの前に行けばわかるさ」 「刹那的ね」 「案ずるより産むがやすしってね」 「まあ、諦めて怒られて来たら」 「勝手に怒られるなんて決めるなよ」 「パンチに呼ばれてだぞ。他に何が有る?」 「偉いと誉められる」 「本気で思ってるのかな?」 希未の茶色の瞳は、じっとボクを見詰める。 「辛いところだね」 「ほら、襟が曲がってる」 ワイシャツの襟を直してくれる。彼女の猫ッ毛が頬に触れてリンスだろうか、甘い匂いがした。 「じゃあね」 希未に見送られてパンチの待つ進路指導室に向かった。 昭和30年代に建てられた我が校の古い鉄筋コンクリート造の校舎は、壁が分厚い所為(せい)か、間も無く夏本番だというのにひんやりしていた。 特に進路指導室のある管理校舎の2階は、人気の無さに肌寒い感じさえする。いまの気分が関係しているのだろうけど。 進路指導室の前で立ち止まり深呼吸をしてからノックした。 「失礼しまーす」 鼓動を早めながら扉を開けた。進路指導室ボクの記憶が正しければ、ファイルの入った書棚と使い古された安物の応接セットのある陰気な場所だ。なんたってパンチのテリトリーだからね。 「遅かったわね、篠崎睦月クン」 進路指導室から聞こえたのは、油っぽい中年オヤジのパンチの声では無かった。 「どうしたの、中に入りなさい、扉は閉めてね」 若い女性の声だった。 「はっ、はい」 ボクは、命じられるままに扉を閉めて中に入った。 ソファーの人影が立ち上がる。 「篠崎睦月くんね」 「はい」 髪の長い綺麗な女性だった。 紺色のスーツと深いスリットの入った短いスカート。 知的な眼差し。 何処かで会ったような気がするが思い出せない。たぶん気の所為だろう。こんな美人なら忘れる筈が無い。 「お座りなさい」 「はあ……」 これまた命令されるままに彼女の正面へと座った。正直、混乱していた。 「驚いているみたいね」 彼女は、簡単にボクの図星を突くと、微笑して黒いストッキングに包まれた足を組み代え、スカートの奥を際どいところまで覗かせてくれる。 「ええ」 もうちょっとで見えそうだった。混乱しつつも目だけはそちらに行ってしまう。隣に希未がいたら『すけべ』と肘撃ちを受けていたろう。 「あの、パンチじゃなかった」 パンチの本名って何だっけ? 「先生に呼ばれた思ったものですから」 「いい先生ね、私に代わって呼び出して貰ったのよ」 少なくともここの人間じゃないな。パンチを知っていれば、お世辞にしてもそんな言葉は思い浮かばない。 「あのそれで……ボクに何か?」 「追跡調査よ、睦月くんでいいかしら」 「はい追跡調査ですか?」 「そうよ、あなた1年前、T製薬の実験に参加してるでしょう」 白い部屋……。 「ええ、風邪薬の臨床実験にお医者さんから紹介されて参加しました」 白い部屋……。 「当時、風邪で通院していたんでしょう」 白い部屋……。 「通院……てほど通ったわけじゃないですけど、あの、それが何か?」 白い部屋……。 「心配しなくていいわ、単なる決まり事の調査事項だから」 白い部屋……。 「そうですか」 白い部屋……何もかも白い……。 「安心した?」 「ええ、まあ」 ホッとため息を付く。 「では、始めるわね、まず最近の健康について。何か問題は有るかしら?」 「いいえ」 彼女は、何て事の無い質問を5分ほど続けた。「ハイ」と「イイエ」の二つの返事で事足りる内容だった。 「さて、もうちょっと突っ込んだ質問をするわね」 そう前置きすると急に質問の方向が跳んだ。 「睦月クンは、女性経験は有るかしら?」 「えっ?」 聞き違えたのかと思ったが。 「言葉のとおりの意味よ。SEXをしたことが有るか否か」 間を置くのも変なので仕方なく正直に答えた。 「いえ有りません」 「そう、では、抱きたいと思ったことはある?」 「有ると思います」 「性的な衝動は強いかしら」 「そんなこと他の人と比べたことが無いから……」 「わからない」 「ええ」 「そう、ではこの質問はパスね」 「すいません」 何故か謝ってしまう。 「夢は、どうかしら?」 「夢ですか?」 「異性の夢はある?もちろん性的なものよ」 「……ない事もないです」 言葉が濁ってしまう。 「夢精は?」 「……一度だけ」 「相手は知っている人間だった?」 「あの……そんなことも答えないといけないんですか?」 「睦月クンの性衝動の傾向を知りたいの。別に名前をあげる必要は無いわ」 「……知っている人間でした」 淫夢の相手は、希未だった。 希未が、ボクのモノを口に含む夢。 自分で擦るのとは次元の違う快感を感じた。 ……次の朝が大変だったけど。 「あなたのような年齢の場合、覚醒には、性衝動が最も効果的だというのが、私の持論なの」 「えっ?」 「睦月くん、あなたが自由に出来る女性がいたら、どうする?抱くかしら」 また、足を組替える。 「たぶん……あの、その質問が1年前の実験と何か関係が有るんですか?」 「あると言ったら、驚くかしら?」 微笑する。 「ええ、風邪とは関係無さそうですから」 「風邪とは関係無いけど、実験とは無関係じゃないわ」 彼女は、持っていたファイルを閉じてテーブルに置く。 「ここに、あなたが自由に出来る女が一人いるわ。どうする?」 「えっ」 「つまり、睦月クンが、あたしを抱いていいってことよ」 「ボクが……」 事態が飲み込めない。 自由にしていい? 抱いていい? 増して実験とは無関係じゃないって……いったい? 「そうね、初めてならあたしがリードするべきか」 彼女は上着を脱ぎ、ボクの隣に身体を密着させて座った。古いソファーが揺れる。 甘い香水の匂いと柔らかな感触。 上品でささやかな香りは、知的なこの女性に相応しく思えた。 ブラウスとワイシャツの衣擦れの音がボクを緊張させる。 「時間は、昼休みが終わるまでよ」 彼女の手がボクの頬に触れた。 「楽しませてあげる」 間近に彼女の顔が迫った。 異性とこんなに接近するのなんて、浅葱を除けば子供のとき以来だ。鼓動が早まる。 柔らかな感触と熱い息が口に掛かる。 唇と唇が触れ、ボクは自然と目を閉じてしまう。 口の中に異物が侵入する。 彼女の舌がボクの中に入って来た。 ボクも本能的に彼女の舌に舌を触れさせる。 これまで経験したことの無い感触。 別の生き物がボクの口の中で動く。 「んっ……」 彼女は、切なそうにあえぎながらボクの首を抱き胸を押し付ける。 ワイシャツ越しに柔らかさを感じる。もしかしてブラジャーをしていないのかも。 漠然とそんな考えが浮かんだ。 「もっとリラックスするの」 彼女の手がボクの股間をまさぐる。 ボクも彼女の太ももに触れた。ぴっちりとしたストッキングに手を這わせ、スカートの中へと潜らせる。 胸の鼓動が激しく高鳴り、ボクは息苦しさを感じた。 カチャッ。 彼女の指がボクのベルトを外している。 「遠慮しないで、もっと奥まで触っていいのよ」 彼女は膝を開いてくれる。 スカートが大きくまくれてストッキングに包まれた足のほとんどが露になってしまう。 ボクの頭は、半分真っ白になって何も考えられない。 ただ手と指は、本能の命じるまま彼女の股間に向かって這い上がる。 ストッキングの張り詰めたナイロンのツルツルした感触。 「あん……」 脚の付け根の間に触れると、彼女は声を出した。 ボクはビクっとして手を引いてしまう。 「いいのよそのまま触って、でも、わたしのいちばん敏感な部分だから優しくね」 そう言いながらボクのファスナーを下げる。 「あっ」 今度は、ボクが声をあげる番だった。 硬くなりかけたペニスをブリーフの上から触られたから。 電気に似た快感が走る。 自分の指とはまったく違う動き。ペニスが痺れながら硬くなる。 ボクは、これまでの触ったことの無い領域で指を動かす。 また彼女の股間に触れた。 今度は落ち着いてストッキングの下にショーツが有るのを感じ取る。 硬い感触の直ぐ下に柔らかい感触。 張り詰めたストッキングとショーツの向う側に熱くてフニャフニャする何かが有った。 押すとそのまま少し沈む。 「ねえ睦月クン、そこを直接、触ってみたいと思わない?」 「うん」 迷わずうなずいた。 「いいわよ、触らせてあげるから、ソファーに横になって」 「横に?」 「直ぐにわかるわ」 名残惜しかったが、ストッキングから指を離してソファーに横になった。くすんだ白の天井が見えた。その視界の端に彼女の姿が有る。 彼女は、立ち上がってスカートを脱ぐ。 ストッキングに包まれたレースの黒いショーツは、普段、目の前でチラチラする同級生のパンツとは全然違う。 続いて前屈みになるとお尻の方から、二つを同時に下げた。 「……」 ボクは息を呑む。 視線は顔よりも彼女の股間へと行ってしまう。 ショーツとストッキングが太ももの途中まで降ろされると、逆三角形の黒い茂みが見えた。黒いと言うよりも少し茶色い感じがした。 「ふふっ、睦月クンの視線で、あたしのアソコが熱くなっちゃうわ」 彼女はテーブルに腰掛けると片足ずつ、いまは不要なストッキングとショーツを抜き取る。 その仕草は、ボクに女の最も恥ずかしい部分を見せ付ける。 肉の割れ目から、襞がはみ出している様子が丸見えになった。 子供の頃に見た希未や浅葱のシンプルな縦筋と違って複雑な形をしていた。 肉襞の間にピンク色の粘膜が顔を覗かせている。 その粘膜自体もビラビラしていて複雑だった。 そして、肉の亀裂は濡れていた。 「睦月クンて、女のアソコ見るの初めて?」 「ええ……」 声が掠れてしまう。 「もっと良く見せてあげる」 彼女はソファーに乗るとボクの頭を跨いで膝立ちになった。肉の亀裂が間近に迫り、陰毛の一本一本が鮮明に見えた。 「どう?これなら見やすいでしょう」 「うん」 情けないほど、もっと掠れた声でうなずいた。 「見て」 彼女は両側から肉襞を引っ張って、その内側の粘膜を露にした。 濡れたピンク色と、ビラビラの奥に隠されていた穴が口を開けた。 グロいけれどボクの中心を熱くし、理性を麻痺させる。 「これが女の恥ずかしい場所よ」 彼女のマニキュアを塗った指は、さらに穴の縁を広げた。 深く暗い肉の洞窟の奥に目を凝らす。 せめてペンライトでも有ると良かったんだけど。 「ここが女の穴。あなたのモノを入れる場所よ」 彼女の指が滑って肉襞がプルンと震えた。 「ふふ、もうこんなにヌルヌルしてるわ。ねえ、睦月クンも指で確かめてみて」 「……」 ボクは無言でうなずく。 「知ってる?気持ちがいいと女は濡れるのよ」 また無言でうなずく。そのぐらいの知識は有る。 「睦月クンの前で、ここを濡らす女がいたら、それは、あたしみたいに犯して欲しいというサインよ」 次に割れ目の頂点の皮を捲った。 「このツンとしたところがクリ。あなたのアソコと同じ、感じると勃起して硬くなるのよ。普段は皮を被ってるけどね」 また皮を被せて見せる。 「あんっ、感じちゃう」 指は、包皮を被せたり捲ったりする。 「見られながら弄(いじ)るのって、凄く快感なの。ねえ睦月クン、いつまでお行儀良くしてるの?」 彼女の指が肉襞から離れる。 それでも彼女の恥ずかしい部分は、完全には閉じない。 全体が腫れた感じになって、割れ目自体が広がっていた。 「弄って。舐めてもいいのよ。あたしも睦月くんのモノを舐めてあげるから」 彼女は、四つん這いになってボクの下半身に顔を近付けた。 「睦月クンのコレ、とっても硬くなってる」 ブリーフの下のペニスが掴まれる。 これって69の形? ビデオでは見たことが有るけど、まさか自分が経験することになるなんて思いもしなかった。 そんな思考も途中で中断する。 ついにブリーフから、勃起したボクのモノが表に出された。 先端の剥けた部分が涼しく感じる。 過去のボクなら、恥ずかしくてたまらなかったと思う。でも、いまは彼女と同じように見られることに新しい快感を覚えていた。 仔猫がミルクをなめるような音がして温かくて柔らかいものに肉茎が包まれる。 「あっ」 声が口を突いて出てしまう。 彼女の腰が目の前でクネる。 まるでボクの指を待って焦れてるみたいに。 「……触るよ」 一応、断ってから彼女の肉襞に触れる。 とっても柔らかい。 肉襞と肉襞の間に指をやると指先がヌルっと滑った。ただ濡れているわけじゃなくて、ヌルヌルする液体が表面を覆っていた。 「はあ、はあ……」 息を荒げ鼓動を速めて、自分の指でビラビラの両側を広げる。 チュプッ。 女の人の最も恥ずかしい穴が、ボクの目の前で剥き出しになる。 穴からヌルヌルが溢れてボクの顔に滴り落ちそうだ。 興奮と好奇心が指を動かす。 粘膜を擦ってみる。 ぬめって柔らかい感触。 肉襞がプルプルしている。 穴に指を入れてみたくなった。 縁から透明な液がツウーっと糸を引いて垂れる。 唾液より粘り気が有る。 「入れるね」 そう言ったつもりだけど、喉がカラカラで言葉にならなかった。 指先を沈める。 凄く柔らかい。 ツプッ。 指先から、どんどん入ってしまう。 その向こうでお尻の穴がヒクヒクしている。 「あっ」 彼女の中で指がキュッと締め付けられる。 もっと良く見たくて、彼女がしたみたいに肉襞を両側から引っ張った。 「はあ、はあ、はあ……」 自分の息がさらに荒くなる。 ペニスが痺れていた。 彼女がボクのモノを口に含んで吸っているのに気付く。 口の粘膜が暖かくて柔らかい。 「くうっ」 自分でするのとは違う、桁外れに激しい快感。 足がビクッと痙攣したみたいに震える。 「あうっ」 ボクの意思ではどうにもならない衝動が腰の奥で弾けた。 ドクッ! こらえる間も無くボクは、彼女の口の中に射精してしまった。 ドクッ……ドクッ……ドクッ……ドクッ……ドクッ! 遠慮無しに精液を撒き散らしながら、腰をヒクつかせる。 「んっ、あんっ」 チュッ。 彼女は、甘い声を漏らしながらペニスを吸い続けていた。 「あんっ、睦月クンもあたしの恥ずかしい場所を舐めて」 最後の一滴まで吸引されて射精の後の快感が長く尾を引く。 「はあ、はあ、んっ……」 息を弾ませながら、穴から指を引き抜き、代わりに舌を近付ける。 まるで彼女に操られるように身体が動いてしまう。 舌が本能のままに彼女の粘膜を掻き回す。 クチュッ。 彼女のアソコは、しょっぱいような変な味がした。 だが、少しも不快では無い。 むしろボクの中で動物的な興奮が昇まる。 クリに女の子の穴……保健の教科書に有った性器の絵と構成は同じだけど、全然違っている。 ピチャッ。 舌を亀裂の間で往復させると、彼女のヌルヌルとボクの唾液が混ざり合い、唇をベトベトにした。 彼女の指で弄ばれ、射精したばかりのペニスにまた力が入る。 目の前にこんなイヤラシイものを置かれたら、間を置かず直ぐにイッてしまうかも知れない。情けないような気もするが、いまのボクにはどうすることも出来ない。 「ねえ睦月クン、今度はこっちを試してみない」 彼女は身体を起こし、ボクの上で自分の穴を広げる。 穴からは、また液が糸を引いて滴り落ちた。 「どう、睦月クンのモノをあたしの濡れた穴に沈めてみるの」 ルージュを引いた赤い唇を舐めてボクを誘う。 「うん」 断る理由は何も無かった。 彼女は身体の向きを換える。 「睦月クンは、そのままでいいわ」 ソファーの背もたれを掴んで身体を支える彼女。 長い髪をかきあげてから、優しくペニスに指を絡ませる。 ペニスの先端が、彼女の濡れた割れ目に触れた。 「そんなに緊張しなくていいのよ」 クスっと笑って無理な注文を付ける。 ヌルッ。 「あっ」 彼女の腰が沈んで、呆気なくボクの童貞は失われてしまった。 「あん、さすがに硬いわね」 彼女のお尻がボクの腰に載って、ペニスは、完全に見えなくなってしまった。 ボクのモノの全体が柔らかく暖かい肉に包まれる。これまで感じたことの無い感触。根元がキュッと締め付けられた。 「くうっ」 先端が、彼女の中で擦れる。 「まだ、出しちゃ駄目よ」 「うん、でも……」 ボクの興奮は、急激に昇まる。 「我慢出来るでしょう」 深く入れた状態で、彼女は動きを止めた。 「そう、息を整えて」 ボクの声は、喉の奥に貼り付いて出ない。 「少しぐらい力を抜いても萎(しぼ)んだりしないから安心して」 ボクは、彼女に導かれて落ち着きを取り戻した。 いまにでもイッてしまいそうな衝動は、過ぎ去った。 「始めるわよ」 彼女の身体が動き始める。 グチュッ、チュプッ……。 ボクの上で、彼女は腰を上下させる。 濡れた肉茎が見え隠れする様は不思議だった。 腰が沈むと、肉襞がボクのモノに巻き込まれて彼女の中に一緒に消え、また腰が浮き上がると引き出されて震える。 「あん、はあ、はあ、はあ……」 まとめられていた彼女の髪がバサッと広がる。 彼女の太ももを撫でながら、自然と腰を突き上げていた。 ペニスが音を立てる。 彼女の動きとボクの動きが合いまって、先端が中の壁に強く擦れる。特にカリの部分が引っ掛かるような強い刺激を受けた。 「あっ」 また、精液が上がって来た。 腹筋にも勝手に力が入ってしまう。 刺激が強過ぎて、さっき出したことなどお構いなしにペニスが痺れた。 「あん、素敵よ、あっ!」 彼女の動きが速くなる。 ペニスがこれまで以上に硬く大きくなる。 「はあ、はあ、はあ……」 ボクも下から強く突き上げる。 肉茎が彼女の中に咥えられ、吐き出される。こんな簡単な作業なのに快感は複雑だ。 でも、それはまた射精という単純なプロセスに集約される。 そんな、わけのわからない思考を巡らせながらひたすら腰を動かす。 「あんっ……いいわ、あん」 彼女のブラウスの下の乳房が大きく跳ねる。 視覚が、ボクを最後の瞬間へと導いた。 「くっ、出る」 「あんっ、いいわよ、あたしの中にちょうだい!」 彼女は、ボクに覆い被さってさらに腰の動きを激しくする。 ドピュッ! 精液が波となって何度も彼女の中に撃ち出された。 ドクッ……ドクッ……ドクッ……ドクッ……ドクッ! 「あん素敵よ、睦月クン熱いわ」 彼女は腰を動かしたまま口付けをしてくれる。 カチッ。 小さな音がしてボクの口の中に苦い味が広がった。 「なに」 「ふふ、また、会いましょう」 彼女は微笑み、ボクの意識は、暗い水に沈むようにフェードアウトした。
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